東大生が「かばん持ち」!?

2012-07-13

本日2012年7月13日金曜日読売新聞朝刊2面

東大生に「かばん持ち」 タフさ養う

という見出しの記事があります。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120713-OYT1T00395.htm

秋入学を構想中の東大。
入学までの空白期間、いわゆるギャップタームで体験活動の導入を検討中だとか。
そうした体験活動の教育効果を検証する狙いもあって、夏に国際ボランティアなどの体験活動プログラムを実施するようです。

そうした体験活動プログラムの一環として、起業家に密着する「社長のかばん持ち」があるのだとか。

記事は、同プロジェクトを推進するワーキンググループの座長の教授のコメントでしめくくられています。

「勉学だけでは社会で通用する人間にならない。多様な体験が必要だ」

確かに、大学生であっても、所定のカリキュラムを「こなす」だけの学習では、なかなか実りある学習とはならないかもしれません。
ここでいう「社会で通用する人間」がどのような状態の人を指しているのかは定かではありませんが、どういった社会とのかかわり方をするにせよ、基本的には自立的に自分の生き方を思考し、判断し、行動できる人間であることには間違いないでしょう。
その上で、個々人が将来かかわる、専門的、職業的な人材としてあり方が求められると思われます。
基本的な「社会人として求められる」部分はそうそう大きく変わらないでしょう。

様々な体験を通して、座学の勉学だけでは得られない能力の開発や経験値の獲得、大変すばらしい視点だと思います。

ただし、とはいえ、そうなると心配なのが、日常的な(座学中心になりがちな)勉学の質の問題です。

魅力的な体験活動的なプログラムが実施されるのは素晴らしいことですが、そうした活動が盛り上がることで、そうではない勉学がネガティブなものとなって、ますます顧みられないのでは、なんだか本末転倒な気がします。

高校までの学習は勉学の基礎基本のような性質もので、「反復」「訓練」のようなイメージが強いかもしれません。
ただし、大学での学習には、自ら課題を設定し、その課題を論証し、みんなの前で成果を発表する(議論し合う)という「研究」というもの、「学習」というものの基本的なスタイルでの学びがあります。
そうした営みはもっともっと力を入れて実施するべき学習ではないかと思います。
教室の中で、座学ではあっても、何らかの課題について、複数の人で議論し合うということは、社会に出ても必要なコミュニケーション力やグループワーク力にも通ずるものです。

少し歴史を紐解くと、日本には戦後直後に「体験的な学習の重視」ということでいわゆる「経験主義」的な学習が欧米から持ち込まれました。
理念的には素晴らしいものでありますが、実際には、「体験あって学びなし」「這い回る経験主義」などと揶揄され、有効に機能しなかったのです。
現在の新しくなった学習指導要領では、「ゆとり教育」からの脱却ということが話題になりがちですが、一方で「言語活動の充実」というテーマもあります。

昨今話題となっているOECD-PISAや全国学力・学習状況調査でも度々指摘される通り、現在の日本の生徒の弱点は、端的に言えば「活用力」「(論理的)思考力」「(論理的)表現力」というコトバで言い表されています。
そうした課題に立ち向かうべく「言語活動の充実」が一大テーマとなっているわけですが、だからといって体験、体験、活動、活動とそればかりに躍起になり過ぎては、「何となく楽しく取り組める」けど「結局、何を学んだのか分からない」というようなことになってしまうおそれがあります。
まさに「体験あって学びなし」です。
充実した体験的学習であるためには、「楽しく」取り組めることとともに、もちろん身体的な学びでもあり、それでいて、きちんと「役に立つ」「ためになる」という有用感がなければならないと思います。

様々な体験的学習がそうした「楽しく」かつ「ためになる」ものとして、日々の座学とも関連付けられた学びになることを期待します。

ちなみに、当塾も同様の理念を持って運営しております。
特に、「基礎講座」では、「聞く」「話す」「読む」「書く」といった言語活動を通して、コトバの力、コミュニケーション力の向上を目指しております。
また小グループ制での学習ですので、ペア学習やグループワークを取り入れ、共通の課題にチャレンジしてもらうことなどが可能な講座となっています。
現在の所、基本的には、各教科の学習にとって(それ以外のあらゆる学習にとっても)必要な、「コトバの力」と「学習方法・思考方法」の強化に照準を合わせていますが、今後様々な体験的学習や専門的学習も取り入れられる可能性を秘めています。
皆さまからのご要望(「こんな授業があったらいいな」)により実施を検討することも可能です。
そうしたお考え、ご要望がございましたら、お気軽に当塾までお声をお寄せください。
お待ちしております。

◇「基礎講座」についてはこちらをご覧ください◇
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