AO入学者の学力が心配!?

2012-05-09

AO入学 企業「学力心配」

本日(2012年5月9日(水))の読売新聞朝刊社会面(37面)にはこんな見出しが躍っていました。

かなり以前から大学入試だけでなく、高校入試においても「推薦入試受検者」と「学力検査受検者」では、入学後の学力差があるという話を見聞きしています。

以前とある高校の先生が、

「進学実績に寄与するのは学力試験受験者、校内の雰囲気作りに寄与するのは推薦入試受験者」

などと話していました。

AO入試とは「アドミッション・オフィス」入試のことですが、書類審査や面接などで合否が決まる、いわゆる「推薦入試」の一つと考えて良いでしょう。

そうした入試制度はそれ自体ある理念に基づいて設計されてきたものではありますが、一方で「学力検査受験逃れ」のような現象も生んでいるのかもしれません。

記事によれば、入試の多様化を名目にした無責任入試により、大学名を見て採用しても失敗が続き、その状況から大学は企業の信用を失っているということらしい。

ユニークなAO入試で、優秀な入学者を選抜した事例が紹介されていました。
(高知大学人文学部の事例です)

大学生の基礎学力の低下などは以前から話題となっていることですが、しかし、一方で入試の改善のみでこの課題を解決することはかなり難しいと思われます。
そもそもそれまでの過程(学校教育・家庭教育など)での学習が同時に見直されていかなければ、入試が変化しても、それに上手く対応するだけの動きが出てくるだけで、根本的な問題は解決できないのではないでしょうか。

「何のために勉強するのか?」
「どんなことを学びたいのか?」
「なぜ、それを学びたいのか?」
「そもそも学ぶことは自分にとってどんなことなのか?」
「どのように生きていくのか?」

そんな問いと一緒に考えていかなければ、本当の意味での課題克服にはならないし、そもそもそういった問いを発することが出来るようになることこそ、学習の目標にしなければならないと思うのですが・・・

さて、皆さんはこの問題、どのように考えますか?

ちなみに、記事にはフランスのバカロレア(大学入学資格取得試験)の出題例が掲載されていました。

「科学的な仮説は証明することはできるのか」
「文化は人間を変えるのだろうか」

などなど、制限時間4時間で論じる試験のようです。

大学受験生が、つまり高校卒業段階の生徒がこんな問題を解くのか。
というか、解けることを期待されているのか。

どうでしょう。
日本の高校生諸君。
これくらい自分たちにだって出来る!と胸を張って言えるでしょうか。

もちろんこうした試験を日本でもすぐに導入すれば良いというわけではありません。
「形だけ取り入れても肝心の中身が伴わなければ、有名無実化する」
つまり、マインドのない人に、正当にコントロールはできないのは火を見るより明らかでしょう。

それに、こうして「試験」という形で提示された問題に対して、私たち日本人の多くは、どうしても「正解」を求めてしまいがちです。
「正解」とは「唯一絶対の」「正しい答え」のことです。

おそらく先の問題は、日本の多くの試験のように、「唯一絶対の」「正しい答え」に「速く」「正確に」到達するタイプのものではなく、学習してきた知識を用いて、論理的な思考を提示するタイプの試験でしょう。

制限時間が4時間というのがそれを端的に物語っています。
制限時間4時間もあれば、日本では2~3の教科の試験をやってしまうのではないでしょうか。

なにはともあれ、入試のように「速く」「正確に」「正しい答え」に到達することも大切ですが、そもそも「唯一絶対の正しい答え」が初めからないような問題に対して、ゆっくりじっくり、自分なりの正解を導き出すこともとても大切なことです。

ぜひ、「じっくり」「ゆっくり」「考える」ことにトライしてみて下さい。

私たち学習塾ラーニング・ラボ横浜天王町教室では、「基礎講座」という授業で、折に触れ、新聞記事や書籍のコトバをヒントに「答えのない問いを考える」ということも実践していきます。
そのためにも必要な、文章の読み書き、スピーチ、ディスカッションなどをグループワークを通じて行っていきます。

文章の読み書きに不安を感じている方、人前でなかなか自分の意見が言えないという方、まずは「読み」「書き」「聞き」「話す」というコトバの力の向上を目標にして、学習を進めてはいかがですか?

「基礎講座」の詳細は、本サイトのページまたは教室までお問合せ下さい。

 

【AO入試に関する参考・関連情報】
(読売新聞:YOMIURI ONLINE)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20120209-OYT8T00164.htm

http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20120203-OYT8T00132.htm

 

 


                 
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