ディベート「将来住むなら都会か田舎か」 ジャッジ

2014-10-24


ディベート「将来住むなら都会か田舎か」

の内容は↑こちら↑からご覧ください!

(それぞれの立場から提出された立論の論点にそってジャッジをします)

【田舎派へのジャッジ】
1.自然の多さ(環境の良さ)による生活上のメリットは都会派も十分に認めて
  いるところではあるが、現実問題として都会に住む人が多い、田舎から都会
  に移り住む人も多いという点から、それ以上の利便性に価値を見いだす人が
  多いということも看過できない有効な反論だと言える。それについての有効
  な反論やまたヒーリング効果などについての十分な説明がない。
  以上の点から、自然が多いことによる生活環境の良さという論点は、蓋然性
  は5と認められるが、反論および立証不足から蓋然性は4、価値も4。
  計16点。

2.動物の固有種などの多さについては、必ずしも生活上のメリットとしての
  蓋然性が高いとは言えない。もちろん生物の多様性という観点から、人間の
  生活環境に及ぼす影響は看過できない重要な論点ではあるが、人間の生活空
  間の近くに動物の固有種が多く生息していることでもたらされるメリットに
  ついては不明である。また、反対派からの「獣害」などについての反論につ
  いても十分有効な反論ができているとはいえない。よって、蓋然性としては
  2、価値としても2。計4点。

3.生活環境の良さとして、遊び場などに関する論点が提示されていたが、都会
  には遊び場がないという指摘は反対派の指摘する通り、根拠に乏しい。また
  この点に関する以後の議論ではゲームセンターについての話が展開されるが
  双方ともに決定打に欠ける展開であり有力な論が展開できているとは言い難
  い。よって蓋然性は3、価値3。計9点。

4.災害時における被害という論点では、確かに都市機能が麻痺するような甚大
  な被害が認められないものの、反対派のビルの安全性や土砂崩れ、川の増水
  などの反論は一定の効力があると認められる。これに対し、東日本大震災の
  際に、想定外や予測不可能なことがあったことを指摘し、絶対に安全だ、と
  いうことはないという視点を持つことの重要性と指摘している。もちろん
  この点は非常に価値の高い指摘ではあるが、それは都会にも田舎にも同様に
  指摘できる点であり、必ずしも有効な反論とは認められない。
  よって、蓋然性は3、価値は4。計12点。

5.隣人関係、つながりの強さという点について、いざという時の助け合いや犯
  罪の少なさという点での蓋然性は高い。ただし、犯罪の少なさについては立
  証不足といえる。ただし、どのような犯罪がどのような量起こっているのか
  いないのか、この点の説明が不足しているため、有効な主張とは言い難い。
  また都会での連帯感や隣人関係についても一定程度認めているが、両者の違
  いや田舎でのメリットを十分に立証はできていない。
  この点を考慮して蓋然性は3、価値4。計12点。

6.学校の選びやすさなどを指摘した人口の少なさという点について、これは反
  対派からの有効な反論に対し、十分に反論しきれていない。また、仕事の少
  なさという点を認めている点、1などの生物としての生活環境の良さは認め
  られるものの、人間としての社会生活をどうしていくかという点の有効な説
  明を提示できていないといえる。よって蓋然性は2、価値は2。計4点。

7.人口の少なさなどから外敵(テロなど)に狙われにくいという論点について
  は、住環境を選択する基準として一般的かどうか不明である。もちろんテロ
  などは人口の密集するような被害の大きくなる場所が標的にされるが、
  しかし、都市部であっても必ずしもテロの脅威があるとは言い切れない。
  また、近年の状況からすれば、離島部などの方が外敵に狙われやすいという
  指摘もできる。よって蓋然性は2、価値2。計4点。

■合計ポイント
 合計61点、論点7(×25=175満点)のため、得点率34.86%

■総評
 有効な主張が3つ(1・4・5)認められるものの、2・6・7などはきちん
 と説明しきれず有効な主張とはなり得なかった。また、田舎の利点というより
 は都会の利点となる部分が論点に上がってしまった点が得点に結びつかなかっ
 たといえる。

【都会派へのジャッジ】
1.利便性という点については全体のテーマについての蓋然性はかなり高い、田
  舎よりも都会で生活することの大きなメリットといえる。ただし、今回は、
  欲しいものが手に入るという点での議論が中心となり、反論もその点でのみ
  展開した。もちろん、ショッピングについては、反論は一定程度有効性が認
  められるものの、このメリットを潰すほどのインパクトはないといえる。
  だが、反対派から、一部エレベーターなどの便利なものを使う生活を続ける
  ことで人間の力が弱まる、ダメになるといった指摘がなされ、それに対する
  有効な反論がなされていない。田舎になく都会にあり、それによって人間の
  社会的生活がどれほどの恩恵を受けているのか展開をすべきだった。
  よって、蓋然性は4、価値4。計16点。

2.今回は論点という形ではなく、定義という形で提示されたが、東京のように
  ビルがあり、にぎやかな所という点を1つのメリットとして評価に加える。
  この点については、田舎派の4の議論と連動しているが、ビルの利点は一定
  程度認められ、また土砂災害や水害などの自然の猛威という点や災害時の救
  助などの問題からすれば、田舎の危険性も認められる。もちろん近年の異常
  気象などにより、都市機能が一時的に麻痺するような事態もあり得るが、
  これらについては被害の大きさなどの資料の提示がなければ判断は難しい。
  なお、にぎやかな場所という点では、夜景などの指摘があったが、それが必
  ずしも都会に住むメリットとしての蓋然性を持つとは考えにくい。もちろん
  人がたくさんいるという、にぎやかさについては人口の多さなどからメリッ
  トは多く考えられるが、その点の指摘は特にないためここでは有効な主張と
  は認められない。また、街灯などの問題については、田舎が暗くて危ないと
  いう指摘をするものの、夜出歩くこと自体の不健康、不健全さという反論に
  あっている。また、電気の無駄使い、原子力発電所の問題なども都会で大量
  の電気が使用されていることが原因の一端になっていると指摘されるが、有
  効な反論は展開できていない。
  よって蓋然性は2、価値は3。計6点。

■合計ポイント
 合計22点。論点2(×25=50点満点)のため、得点率44%

■総評
 論点が少なく、また説明不足ではあるが、1の蓋然性と価値は認められる。
 また2についての説明不足は否めないが、必ずしも主張を覆されるような
 反論にはあっていない。


                 
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