『いじめを止められる勇気』(中学生女子)

2014-09-18

『君たちはどう生きるか』の「輪読」単元が終了し、
読書感想文を書いてもらいました。

講師から提示した条件はただ1点のみ。

それは「自分はどう生きるのか」について記すこと。

この受講生は本の内容から、きちんと自分のことをふりかえり、
これからどうしていくかという視点で自分の思いをつづってくれました。
非常に個人的な体験が記されていることもあり、全文を紹介することはできませんが、
その1節をご紹介します。


【作品の1節】
 私がただ単に頭が悪いだけなのですが、何か「ニュートン」やら「分子」やら「ナポレオンの歴史」やら「仏像の誕生秘話」やら「天動説」やら「地動説」やら、目が回るような複雑な話がたくさん載っていました。だから、私にとっては正直言って難しい本でした。しかし、その難しい本の中でも単純だけど一番大切なことが書かれている場面があり、そこを読んだ時に私の心がズキリと痛みました。
 それは浦川君をいじめている山口君を北見君がとめている場面です。
(中略)
 私も「北見君のようになりたい」と強く思いました。この決意を思うだけで終わらせたくないです。「こんな弱虫が何を言っているの」と思われてしまうかもしれません。思われても仕方がありません。でも、私は、そう思う人たちにも私のこの決意を知ってもらいたい。北見君が山口を恐れずに立ち向かったように、今後、いじめられている子を見つけたらいじめをしている子に「やめなさい」といえるようになりたい。何よりもそうできなかった過去のなさけない自分に立ち向かっていきたい。

本書では、非常に哲学的な話が展開されている箇所もあり、一見すると大変「難しい」という印象を与えるのかもしれません。
でも、この受講生が感じてくれたように、実はとても身近な、でも根源的に大切な「正義」や「倫理」の問題が、同年代の登場人物たちの言動を通して目の前に立ち現れてきます。これらについて、考えなければ考えないで「ごくふつうに」暮らしていくことは可能なのかもしれません。しかし、日常の中でもたびたび遭遇するこうした問題にある程度敏感に反応ができ、さらには自分の立ち位置が明確にできるというのは、これからの社会を生きていく、あるいは、創っていく世代の人たちにとっては不可欠なことであろうと、私たちは考えています。
今回の「輪読」および「読書感想文」がそうしたことを考える一つのきっかけとなったのであれば、私たちにとってはこれ以上ない喜びです。

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